昆虫飼育の際によく使用される「昆虫ゼリー」が、カマキリのエサとしても利用されることがあります。
一見便利なこの方法ですが、カマキリに昆虫ゼリーを与える場合、いくつかの注意点が存在します。
これらの点を理解し、適切に対処することが重要です。
実は、カマキリが昆虫ゼリーを食べることは稀であり、カマキリの本来の食性を考慮する必要があります。
昆虫ゼリーはカマキリのエサとして有効か?
カマキリは昆虫ゼリーを食べることはありますが、それを主食にするには不向きです。
カマキリは本質的に肉食で、生きた昆虫や肉を好む傾向があります。
昆虫ゼリーはこれらの食材とは異なり、十分な栄養を提供しきれない場合があります。
昆虫ゼリーを置いても食べないことが多い
昆虫ゼリーを置いても、カマキリがそれを食べることは少ないです。
カマキリは動くものをエサと認識するため、静止している昆虫ゼリーにはほとんど興味を示しません。
偶然、昆虫ゼリーに口が触れたときに水分補給がてら摂取することはあるかもしれませんが、これは非常にまれです。
飢えていても、カマキリは動かない物をエサとは見なさないため、昆虫ゼリーをケージに放置しても役立たずであることが多いのです。
カマキリへの昆虫ゼリーの与え方
カマキリが昆虫ゼリーを食べるようにするには、どのような方法が適切でしょうか。
カマキリは動くものに反応して餌を認識するため、昆虫ゼリーを餌として受け入れさせるには、その動きを演出する必要があります。
昆虫ゼリーをカマキリの視界内で動かすことができれば、カマキリはそれを食べ物として認識するようになります。
そのためには、昆虫ゼリーを爪楊枝でつついてカマキリの目の前で振動させることが効果的です。
こうすることでカマキリは餌を捕らえて食べるようになるため、昆虫ゼリーを動かす際は注意深く行うことが重要です。
また、手で直接行う方法もありますが、それにより昆虫ゼリーと共に手がカマキリによって捕まえられるリスクもあるため、安全を考慮して爪楊枝や割り箸を使うことが推奨されます。
常に安全に配慮しながらエサを与えることが大切です。
肉類の提供が理想的
昆虫ゼリーを与えることは可能ですが、カマキリの主食は肉類であるため、昆虫ゼリーだけでは必要な栄養が不足する可能性があります。
特に昆虫ゼリーへのこだわりがない場合は、より栄養価の高い肉を提供することがカマキリの健康にとって最適です。
適切な肉類を準備しておくことで、カマキリの飼育がより適切に行えます。
昆虫ゼリーを食べない場合の対処法
昆虫ゼリーをどれだけ動かしても食べない場合があります。
そのような場合には、カマキリが食べたくない状態か、餌として認識していない可能性があります。
何度試しても食べない場合は、時間を置いてみたり、別の餌(肉類が良いでしょう)に変更してみると良いでしょう。
カマキリには好き嫌いがあるため、餌を変えることで食欲が改善されることがあります。
もし何をしても食べてくれない場合は、カマキリが弱っている可能性も考えられます。
そのような場合は、人間が介入できる範囲は限られていますので、可能な限り丁寧に飼育を続けてあげることが重要です。