冬の日本では、大雪が原因で大規模な停電が頻繁に発生しています。2025年1月には東北地方で最大2万5000戸が停電し、年末年始の豪雪では約1万8000戸が停電しました。
雪による停電は予測困難で、復旧に数時間から数日を要するケースもあります。本記事では、大雪で停電が起きるメカニズムと、家庭におすすめの非常用電源を解説します。
なぜ雪で停電が起きるのか
大雪による停電は、主に3つの原因によって発生します。主な停電の原因を知っておきましょう。
ぼたん雪の付着による電線切断
気温が0℃付近で降る水分を多く含んだ「ぼたん雪」は、粉雪と比べて電線にくっつきやすい性質があります。この湿った雪が電線に大量に付着すると、雪の重みで電線が切断されてしまいます。2022年12月の新潟県佐渡市では、この現象により4800戸以上が停電しました。
ギャロッピング現象によるショート
強風が吹き荒れる中、重い雪が付着した電線が縦に大きく揺れる「ギャロッピング現象」が発生します。この現象により複数の電線が接触してショートし、大規模停電につながります。2005年12月の新潟大停電では、ギャロッピング現象により最長31時間もの停電が発生しました。
倒木による電柱倒壊と配電線切断
大雪による樹木への積雪の重みで倒木が発生し、電柱が倒壊したり配電線が切断されます。2024年末から2025年初頭の豪雪では、倒木による電線の断線が341か所、電柱の破損が13か所発生しました。
雪国以上に注意が必要なのが、普段雪がほとんど降らない地域です。南側に位置する地域ではぼたん雪が積もる可能性が高く、雪害に対する備えが不十分なため、ひとたび大雪となれば雪国よりも被害が大きくなることがあります。
最新の大雪停電対策
停電の発生を完全に予測することは困難ですが、気象情報を注意深く読み解き、事前に対策を講じることで被害を最小限に抑えられます。2025年度版の最新対策を実行しましょう。
気象情報から停電リスクを読み解く
気象庁が発表する「着雪注意報」は、通信線や送電線などに被害が起こるおそれがある場合に発表されます。着雪注意報が出たら停電の可能性を考え、心構えと備えの確認をしておきましょう。また、「強風注意報」や「暴風雪警報」が発表された場合には、停電の可能性が一段と高まります。
電気を使わない暖房器具の準備
冬場の停電で最も困るのが暖を取れないことです。乾電池で点火できる石油ストーブやガスストーブは、停電時も使用できるため必ず準備しておきましょう。ただし、室内で使用する際は必ず換気を確保してください。ポータブル電源が用意できるのであれば電気を使う暖房器具でもOKです。
照明・情報確保のための防災グッズ
停電時には「明かり」と「情報」の確保が必要不可欠です。懐中電灯やLEDランタン、ヘッドライトを家族人数分準備しましょう。情報取得のためには、乾電池式や手回し充電式のラジオが必須です。最近の防災ラジオには、懐中電灯・ラジオ・携帯電話の充電装置が一体になったものもあります。
ポータブル電源による電力確保
2025年最新の停電対策として、ポータブル電源の導入が注目されています。特に大雪停電対策では、マイナス10℃の極寒環境でも動作・充電できる「極寒地対応ポータブル電源」が推奨されます。
容量1000Wh以上のモデルであれば、小型暖房器具を6~10時間稼働でき、スマートフォンの充電も同時に可能です。
食料・飲料水の1週間分の備蓄
大雪時は停電だけでなく物流もストップする可能性があります。1週間分の食料、飲料水(1人3リットル×7日分)、カセットコンロとガスボンベ、非常食を準備しておきましょう。
雪害による停電でも大丈夫!おすすめポータブル電源
大雪停電対策として、特に推奨されるのはリン酸鉄リチウムイオン電池搭載の大容量ポータブル電源です。以下の2機種は、停電時の暖房・情報確保に必要な電力を継続供給でき、極寒環境での使用にも対応しています。
Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット
画像の引用元:https://www.jackery.jp/products/solar-generator-2000-new-200w
大雪停電時の実用性
このモデルは、停電時に最も重要な「暖」と「情報」を確保するのに最適です。具体的な使用時間は以下の通りです。
- 小型暖房器具(セラミックヒーター900W):約2時間の稼働が可能
- 電気毛布(55W):約25時間の連続使用が可能
- スマートフォン充電:約108回の充電が可能
- 冷蔵庫(150-300W):約24時間の連続稼働が可能
大雪で停電が発生した初日から翌日にかけて、電気毛布とスマートフォンの充電を同時に使用できるだけの電力を確保できます。3〜5人の家族であれば、1日〜2日分の基本的な電力需要に対応可能です。
Jackery ポータブル電源 3000 New セット
画像の引用元:https://www.jackery.jp/products/explorer-3000-new-set
大雪停電時の実用性
容量が3000Whを超えるため、複数の家電を同時に使用でき、より長期間の停電に対応できます。具体的な使用時間は以下の通りです。
- 小型暖房器具(セラミックヒーター900W):約2.5時間の稼働
- エアコン(900W):約2.5時間の稼働
- 電気毛布(55W):約82時間の連続使用が可能
- 冷蔵庫(150-300W):約30時間以上の連続稼働が可能
- スマートフォン充電:約277回の充電が可能
大雪停電が2〜3日続いた場合でも、電気毛布で体を温めながら、冷蔵庫の使用とスマートフォン充電を同時に継続できます。4〜5人家族の3日分の基本的な電力需要に対応可能です。
まとめ
大雪による停電はぼたん雪の付着やギャロッピング現象により突然発生し、復旧に長時間を要します。気象庁の着雪注意報や強風注意報に注意し、電気を使わない石油ストーブ、懐中電灯、ラジオ、ポータブル電源を事前に準備しておきましょう。特にオール電化住宅では停電への備えが命を守ることにつながります。今冬の停電シーズン前に、家族の安全を守るための対策を今すぐ始めましょう。
